免責後すぐに作れるクレジットカードはあるのか?実際に作れた報告があるカードと注意点
債務整理をすると信用情報がブラックリスト状態になり、クレジットカードが二度と作れなくなって「普通の生活」ができなくなるのではないか。そう考えて、本当は借金の状況が悪化しているのに相談を先延ばしにしていませんか。
結論を先に言うと、「債務整理をしたらクレジットカードが一切作れなくなる」というのは誤解です。免責後・認可後すぐでも作れたという報告があるカードは実際に存在します。ただし、その理由と限界を正しく理解しておかないと、無駄な申し込みで信用情報をさらに悪化させてしまうこともあります。何より、借金が増えるほど今後作れるカードの選択肢も狭くなっていくため、早めに専門家へ相談することが、将来のクレジットカード生活を守る一番の近道です。
免責後・再生認可後すぐでも作れたという報告があるクレジットカードは実際にあります。ライフカード(通常カード・デポジット型どちらも報告あり)、Nexusカード(デポジット型)、メルカード(メルペイ)、PayPayカード、アメリカン・エキスプレス(アメックス)などが代表的です。これらはいずれもVisa・Mastercard・JCBなどの国際ブランドが付く正規のクレジットカードで、「後払いサービス」ではありません。共通しているのは、その会社が今回の債務整理で債権者になっていないこと、そして楽天カードやイオンカードのような大手カードに比べて審査の間口が広い会社であることです。なお、「LINEクレジット」という名称のクレジットカードは現在提供されておらず、LINEの信用サービスは「LINEポケットマネー」というカードローン(無担保融資)に統合されています。カードローンはクレジットカードとは審査の仕組みが異なるため、この記事では対象外としています。
一方で、「必ず作れる」というわけではありません。ペイディ・バンドルカード・ワンバンクなどの後払い・スマホ決済サービスは、クレジットカードとは審査の仕組みが異なるため別枠で考える必要がありますし、上で挙げたカードも保証金型・流通系・独自審査型のいずれであっても、信用情報機関(CIC・JICC)を参照する点は変わりません。事故情報の影響を受けにくいというより、審査の間口が広い会社を選べば通る可能性が上がる、という理解が実態に近いです。楽天カードやイオンカードのような国内大手カードは、信用情報を厳しく確認する傾向が強く、事故情報が残っている間はほぼ通らないのが実態です。
- ◎今後カードを持ちたい会社に、これまで一度も債務がない → 事故情報が残っていても審査対象になる可能性がある。デポジット型・流通系・独自審査型から検討を
- △債務整理の対象にした会社ではないが、同じ系列・グループ会社にカードを持ちたい → 「社内ブラック」の対象になっている可能性がある。系列外の会社を優先した方が現実的
- ✕今後カードを持ちたい会社自体が、今回の債務整理の対象(債権者)になっている → その会社での新規発行はほぼ望めない。他社を検討する必要がある
免責後・認可後すぐ作れたという報告があるカード
SNSやブログには「これで作れた」という報告が多数寄せられていますが、それぞれ通りやすい理由が異なります。理由を理解しておくと、自分の状況でどれが現実的かを判断しやすくなります。
ライフカード(通常カード/デポジット型)・Nexusカード(デポジット型)
ライフカードは保証金不要の通常のクレジットカードでも契約できたという報告があります。保証金(デポジット)を預けて利用するデポジット型も選択肢としてあり、担保があることで事故情報があっても発行されやすいとされ、免責後すぐに作れたという報告が多く寄せられています。ただしライフカードの発行元はアイフルの関連会社であるため、アイフルに対して債務整理をしていた場合はどちらのタイプでも社内ブラックの対象になり、発行が難しくなる可能性があります。
メルカード(メルペイ)・PayPayカード
いずれも後払いサービスではなく、Visa・Mastercard・JCBブランドが付与される正規のクレジットカードです。楽天カードやイオンカードと同じ「流通系カード」に分類され、発行の間口を広くして会員数を伸ばすビジネスモデルのため、他の大手カードよりも審査の門が広いとされ、免責後すぐに契約できたという報告が寄せられています。ただし信用情報機関(CIC・JICC)を参照する点は他のカードと同じであり、事故情報が残っている間は必ず通るとは限りません。メルカードはWeb上で完結する審査フロー、PayPayカードはYahoo!との連携履歴も参考にするなど、信用情報のみに依存しない判断基準を併用しており、それが通りやすさの一因とされています。
アメリカン・エキスプレス(アメックス)
アメックスは国内のカード会社と異なり、過去の信用情報よりも現在の収入・勤務先・居住年数などの属性を重視する独自審査を行う傾向があるとされ、免責後5年以内でも通過したという報告が複数見られます。ただし、これは「必ず通る」ことを意味しません。年収や勤続年数など属性面での条件は他社より厳しめとされており、また過去にアメックスのカードで債務整理をしていた場合は、社内ブラックの対象となり、通常のクレジットカード以上に再発行が困難になります。
ペイディ・バンドルカード・ワンバンク・アプラスのあとから分割・GMOペイメントサービスの後払い
これらは厳密には「クレジットカード」ではなく、後払い・スマホ決済サービスです。クレジットカードとは審査の仕組みが異なり、それぞれ実態も異なります。ペイディは購入ごとに与信を判断する仕組みで、信用情報機関への照会範囲がクレジットカードより限定的とされ、免責後すぐに使えたという報告が寄せられています。バンドルカードとワンバンクはいずれもVisaのプリペイドカードそのものには事前審査がなく、事故情報の有無にかかわらず発行できますが、チャージ額を後払いにする「ポチっとチャージ」「あとばらいチャージ」機能を使う場合は、信用情報機関とは別の独自審査が都度行われ、利用上限は数千円〜5万円程度と小さめです。GMOペイメントサービスが提供する後払い決済(GMO後払い・PAY IDあと払いなど)は通販サイトでの注文ごとに与信審査を行いますが、これはクレジットカードの信用情報審査とは別の、取引リスクを見る仕組みとされています。アプラスの「あとから分割」は、アプラスが発行するクレジットカードの支払い方法を後から分割払いに変更できるサービスであり、利用にはアプラスカード自体の発行審査(信用情報機関を参照する通常のクレジットカード審査)を通っている必要があるため、他の後払いサービスほど間口が広いわけではありません。いずれも利用可能額が数千円〜数万円程度のものが多く、クレジットカードの完全な代替にはなりにくい点は理解しておく必要があります。
信用情報機関の事故情報が5〜7年で消えたとしても、実際に債務整理の対象にした会社(債権者)では、社内のシステムに取引履歴が別に保存されており、これは信用情報機関の登録期間とは関係なく残ります。いわゆる「社内ブラック」と呼ばれる状態で、この会社やその系列会社への再申し込みは、信用情報の回復後も長期間、あるいは半永久的に難しいままになることがあります。免責後に申し込むカードは、過去に取引がなかった会社を選ぶのが基本です。
なぜ信用情報の影響を受けやすいのか(正確な期間と誤解しやすい点)
クレジットカードが作りにくくなる直接の原因は、信用情報機関(CIC・JICC・KSC)に登録される「事故情報」です。この登録期間について、ネットには古い情報も多く出回っているため、最新の運用を正確に理解しておきましょう。
- CIC・JICC(消費者金融・信販会社系):自己破産の場合は免責許可決定確認後の報告日からおおむね5年、個人再生の場合は完済日からおおむね5年が目安
- KSC(全国銀行個人信用情報センター、銀行系):以前は破産手続開始決定日から10年とされていたが、2022年11月4日の運用変更により、現在は7年を超えない期間に短縮されている
- 個人再生は起算点が「完済日」になるため、再生計画の返済期間(原則3年、最長5年)が終わるまで登録期間のカウントが始まらず、トータルでは自己破産より信用情報の回復まで長くかかる場合がある
- 3つの機関は互いに情報を共有しているため、CIC・JICCの登録が消えても、KSCに情報が残っていれば銀行系カードの審査には影響が続く
- 登録期間が過ぎたかどうかは、各機関への本人開示請求(インターネット・郵送で申請可能、手数料1,000円程度)で確認できる
免責後すぐ使える代替手段
信用情報の登録期間中でも、以下の手段であれば審査を受けずにキャッシュレス決済を続けられます。クレジットカードが使えるようになるまでの「つなぎ」として活用しましょう。
銀行口座から即時に引き落とされる仕組みのため与信審査が不要で、事故情報の影響を受けません。多くの銀行で発行でき、日常の決済はほぼこれで代替できます。
事前にチャージした金額の範囲内で使えるカードで、審査自体がありません。ネットショッピングでの利用にも対応しているものが多く、安心して使えます。
家族が本会員となっているカードに紐づく家族カードであれば、本会員側の信用情報で審査されるため利用できる場合があります。自分名義ではない点、家族に負担をかける可能性がある点は理解して使う必要があります。
高速道路利用が多い方向けに、保証金を預けることでETCカードとして利用できる仕組みです。クレジットカードのETC機能とは別枠で申し込めます。
「作れない」は嘘。ただし借金を増やすほど選択肢は狭くなる
ここまで見てきたように、「債務整理をするとクレジットカードが一切作れなくなる」というのは正確ではありません。通常カード・デポジット型・流通系・独自審査型のクレジットカードや、ペイディのような後払いサービスなど、免責後・認可後すぐでも通る可能性のある選択肢は複数あります。
クレジットカード会社は基本的に、過去に自社または系列会社と取引があった顧客への再発行を避ける傾向があります(社内ブラック)。つまり、相談や手続きを先延ばしにして新たな借入先が増えるほど、免責後に「社内ブラックの対象外」として狙えるカード会社の数は減っていきます。反対に、早い段階で弁護士に相談し、必要最小限の債権者だけを対象に手続きを進められれば、将来選べるカードの選択肢を広く残すことができます。
信用情報が回復した後の生活の立て直し方については、債務整理が終わったら信用情報と便利な生活を手に入れようで、デポジット型カードを使った信用回復の具体的な進め方も含めて詳しく解説しています。あわせて、賃貸物件への影響を心配している方は自己破産しても追い出されない?賃貸物件の更新と退去のリスクを徹底解説!もご確認ください。クレジットカードと同様、「一律にダメになる」という思い込みが実態とズレているケースは他にもあります。
クレジットカードが心配で相談を先送りにしていませんか
「債務整理をしたらクレジットカードが一切使えなくなる」という思い込みで、本当は限界が近いのに相談をためらっている方は少なくありません。手続き前に相談することで、将来のカード利用まで見据えた進め方を一緒に考えられます。まずは今の借金の状況を話すことから始められます。
弁護士に無料相談する →相談内容の秘密は厳守されます。どの会社が債権者になるかも含め、事前に相談できます。
どの弁護士に相談すればいいか迷っている方は、弁護士や法律事務所の探し方も参考にしてください。
- 「債務整理をするとクレジットカードが一切作れなくなる」は誤解。ライフカード(通常カード・デポジット型)、Nexusカード(デポジット型)、メルカード・PayPayカード(流通系)、アメックス(独自審査型)などは免責後すぐでも作れたという報告がある。ペイディ・バンドルカード・ワンバンク・アプラスのあとから分割・GMOペイメントサービスの後払いなどは後払いサービスであり審査の仕組みが異なる
- デポジット型は保証金という担保があるため、流通系は審査の間口が広いため、独自審査型は現在の属性を重視するため、信用情報の事故情報があっても通りやすい傾向がある
- ただし、過去に取引があった会社(債権者)では「社内ブラック」が残り、信用情報機関の登録期間が過ぎても再発行は難しい
- 信用情報の登録期間は、CIC・JICCがおおむね5年、KSCは2022年の運用変更で7年に短縮(以前の「10年」は現在は不正確)
- 個人再生は完済日が起算点になるため、返済期間を含めると自己破産より信用回復まで長くかかる場合がある
- デビットカード・プリペイドカード・家族カード・ETCパーソナルカードは審査不要で、回復までの代替手段として使える
- 借金を増やすほど将来作れるカードの選択肢は狭くなるため、早めに弁護士に相談し、必要最小限の債権者で手続きを進めることが結果的に有利


コメント