今回は「会社からの借入金の返済」について、個人再生や破産を検討している方向けに詳しく解説します。会社への借金返済で悩んでいる方に役立つ情報をお届けします!
会社からの借入金と債務整理の関係性
会社からの借入金は、消費者金融やカード会社からの借入と同様に「債権」として扱われます。そのため、個人再生や自己破産の申立てをする場合、会社も「債権者」として申告する必要があります。
これにより生じる問題点として
- 会社(勤務先)に債務整理を行うことが知られてしまう
- 債権者として裁判所から連絡が行くため、借金状況なども知られる
- 会社との関係が悪化する可能性がある
勤務先に知られたくない場合でも、債権者一覧表に記載せず隠すことはできません。隠した場合、手続きが認められなくなったり、廃止されたりする可能性もあります。
偏頗弁済のリスクと影響
「偏頗弁済(へんぱべんさい)」とは、債務者が支払不能状態にあるときに、特定の債権者だけに優先的に返済することを指します。会社だけに返済して他の債権者には返済しないケースが典型例です。
偏頗弁済と判断されるケース
- 弁護士に債務整理を依頼した後、会社にだけ借金を返済
- 他の債権者への支払いをストップしながら、会社への返済だけ継続
- 債務整理申立て直前に会社への借金だけを完済
個人再生における影響
偏頗弁済と判断された場合、以下のような影響があります。
- 返済額の増加
偏頗弁済した金額が「清算価値」に加算され、最低弁済額が増加する可能性 - 再生計画案の不認可
偏頗弁済が発覚すると、再生計画案が認められない可能性 - 手続きの廃止
偏頗弁済の金額が大きいことや悪質と考えられる場合、手続き自体が廃止されることも
例えば、通常であれば清算価値分の150万円の返済で済むはずが、会社に200万円を先に返済していた場合、清算価値に200万円が加算され、合計350万円の返済が必要になる可能性があります。
自己破産における影響
自己破産の場合、偏頗弁済は「否認権」の対象となります。
- 破産管財人が偏頗弁済を否認し、返済した金額の返還を求める
- 返還されたお金は破産財団に組み入れられ、債権者へ按分配当される
- 結果的に会社に迷惑をかけることになりかねない
家族からの援助は有効な対策になる?
会社への借金を返済したい場合、家族などの第三者からの「援助」は一つの選択肢となります。ただし、以下の点に注意が必要です:
援助を受ける際の重要ポイント
- 「借入」ではなく「贈与」として
援助してくれた家族に返済する必要がない形にする。贈与ではなく借入れとして処理した場合(新たな債務が発生)は問題になる可能性があります。 - 援助の目的を明確にする
「会社への借金返済のため」と明記した文書を準備 - 贈与証明書類を用意
贈与契約書などの形で証拠を残す - 資金の流れを明確に
家族→あなた→会社という資金の流れを通帳などで証明できるようにする
債務整理前に知っておくべきポイント
小額の借入なら返済も検討可能
会社からの借入が少額(数万円程度)で、他に特に財産がない場合は、手続き上の影響が少ないこともあります。この場合、倫理的な観点も含め、弁護士と相談の上で返済を検討してもよいでしょう。
個人再生手続き開始後の返済は禁止
再生手続きが開始された後は、再生計画によらない返済はできません。万が一返済した場合、その返済は効力がなかったものとされ、会社に返済した金額の返還を求めることになります。
会社に知られたくない場合の代替策
- 任意整理など、比較的知られにくい方法を検討する
- 転職も視野に入れて対策を考える
まとめ
会社からの借入金は難しい問題ですが、以下のポイントを押さえましょう。
- 会社からの借入金も債権者として申告する義務がある
- 他の債権者への返済を止めながら会社だけに返済すると偏頗弁済となるリスクがある
- 家族からの援助による返済は可能だが、適切な手続きと証拠が必要
- 債務整理を検討している段階で、まずは弁護士に相談することが最善
会社との関係を維持しながら借金問題を解決するためには、早めの専門家相談が不可欠です。必ず弁護士に相談の上、最適な方法を選びましょう。
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