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闇金や換金行為(免責不許可事由2号)

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今回は自己破産における重要な免責不許可事由の一つ、「闇金や換金行為」に関する破産法第252条1項2号について詳しく解説します。この条文は「著しく不利益な条件での債務負担行為」や「換金行為」に関する規定で、自己破産を考えている方は必ず理解しておくべき内容です。

破産法第252条1項2号とは?法律の正確な理解

破産法第252条1項2号は、以下のような場合に免責が許可されない可能性があると規定しています。

破産手続の開始を遅延させる目的で、著しく不利益な条件で債務を負担し、又は信用取引により商品を買い入れてこれを著しく不利益な条件で処分したこと。

この条文には2つの重要な要素がありますね。

  1. 目的要件
    破産手続の開始を遅延させる目的があること
  2. 行為要件
    著しく不利益な条件での債務負担または不利益な条件での商品処分があること
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この条項は「借金でさらに借金を重ねる悪循環」を防ぐためのものです。破産手続きをためらうあまり、さらに不利な条件で借金を重ねたり、クレジットカードで買った商品を安値で売却したりする行為を規制しています。
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免責不許可事由2号に該当する5つの具体的行為

闇金(違法な高金利での借入れ)

闇金からの借入れは、利息制限法や出資法の上限を超える違法な高金利が設定されており、明らかに「著しく不利益な条件での債務負担」に該当します。

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月利20%(年利240%)などの法外な金利で借入れを行い、短期間に借金が倍以上に膨れ上がるケースがあります。例えば10万円借りて、翌月には12万円の返済を求められるなどです。
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クレジットカードのショッピング枠を利用した換金行為

クレジットカードで商品を購入し、それを購入価格よりも安く売却する行為は、典型的な「不利益な条件での商品処分」にあたります。

【具体的な換金行為の例】

  • 新幹線の回数券を購入し、金券ショップで安く売却
  • ブランド品やゲーム機を購入し、リサイクルショップで売却
  • ギフト券やプリペイドカードを購入して現金化
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購入価格10万円の商品を8万円で売却した場合、2万円の損失を被ることになります。この行為が複数回・多額に及ぶと、免責不許可事由に該当する可能性が高まります。
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過剰な貸付を受けるための虚偽申告

返済能力を超える借入れを行うために、収入や借入状況について虚偽の申告をする行為も、この条項に該当する可能性があります。

商品の転売目的での購入

最初から転売目的でクレジットカードを使って商品を購入する行為は、「破産手続きの開始を遅延させる目的」があったと判断される可能性があります。

高利貸し同士の借り替え

一つの高利貸しの返済のために、別の高利貸しから借り入れる「自転車操業」的行為も、この条項に該当します。

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裁判所は特に「行為の継続性」「金額の大きさ」「時期(破産申立て直前か)」を重視します。1回の少額の換金であれば許容される可能性もありますが、破産直前の複数回の換金行為は厳しく判断されます。
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闇金と換金行為の違いと免責不許可としての評価

闇金借入れの問題点

闇金の本質的な問題点は、違法な高金利にあります。

  • 法定の上限金利(年20%前後)を大幅に超える利率
  • 短期間で元本以上の利息を支払うことになる
  • 返済が遅れると脅迫や嫌がらせなどの違法行為が行われる可能性
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裁判所は、闇金からの借入れがあった場合、その「切羽詰まった状況」を考慮することがあります。生活費や医療費のためにやむを得ず闇金に頼った場合と、ギャンブルや贅沢のために借りた場合では判断が異なることもあります。
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換金行為の問題点

換金行為の核心的問題は、廉価売却による損失です。

  • 本来の価値(購入価格)より大幅に安い価格での売却
  • 確実に損失が発生する取引
  • 信用取引(クレジットカード)の目的外使用
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換金行為では、購入価格と売却価格の差額分が「不当な損失」と評価されます。例えば10万円の商品を8万円で売った場合、2万円の損失が問題となります。管財人はこの差額を破産財団に組み入れるよう求めることがあります。
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免責不許可を避けるための対策と裁量免責の可能性

免責不許可を避けるための事前対策

  1. クレジットカードの商品購入は必要なものだけに
    破産を検討し始めたら、クレジットカードでの不要な買い物は控えましょう。
  2. 換金目的の商品購入は絶対に避ける
    どんなに困っていても、カード枠の現金化は避けるべきです。
  3. 闇金からの借入れは絶対にNG
    闇金は一度借りると返済が困難になり、さらなる借入れの悪循環に陥ります。

すでに該当行為をしてしまった場合の対応

  1. 正直に申告する
    闇金からの借入れや換金行為があった場合は、弁護士に正直に伝え、裁判所にも隠さず申告しましょう。
  2. 反省の姿勢を示す
    行為に至った経緯や事情を説明し、誠実に反省の姿勢を示すことが重要です。裁判所に提出する陳述書で丁寧に説明しましょう。
  3. 差額の返還を検討
    換金行為による差額分を破産財団に返還することで、問題解決につながる場合があります。

裁量免責の可能性

破産法第252条2項では、免責不許可事由に該当する場合でも、裁判所の裁量で免責を認める「裁量免責」の規定があります。

裁量免責が認められやすいケース

  • 行為の程度が軽微である
  • 生活費や医療費など、やむを得ない事情があった
  • 反省の姿勢が明確である
  • その後の生活態度が改善されている
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裁量免責を求める際には、「破産に至るまでの経緯」「やむを得なかった事情」「反省と今後の生活改善計画」を具体的に説明する反省文の提出が有効です。
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まとめ

破産法第252条1項2号は、破産手続きを遅延させる目的で不当な債務負担や換金行為を行った場合の免責不許可事由を規定しています。闇金からの借入れやクレジットカードの換金行為は、典型的な該当例です。

自己破産を検討している場合は

  • 闇金からの借入れは絶対に避ける
  • クレジットカードの換金行為も行わない
  • すでに該当行為をしてしまった場合は隠さず正直に申告する
  • 裁量免責を受けるためにも誠実な態度で手続きに臨む

破産手続きは「借金を帳消しにする制度」ではなく、「誠実な債務者の経済的更生を助ける制度」です。この趣旨を理解し、誠実に手続きを進めることが大切です。

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