ナナさん(20代)自己破産の体験談|500万円超/浪費・奨学金・現金化、法テラスから免責まで
今回はナナさん(20代・女性)からお寄せいただいた自己破産の体験談です。奨学金や浪費という若年層に多い悩みに、精神的な不調や現金化も重なり、10社・500万円超という複雑な状況でした。返せる目安が立たない極限状態から「法テラス」という制度を頼り、反省文を通じて自分自身と向き合い直し、管財事件を経て免責許可に至るまで——真摯に借金問題と向き合った過程を、ご本人の言葉で丁寧につづっていただいています。
投稿者プロフィール
- 仮名ナナさん
- 年代20代
- 性別女性
- 職業未記載(当時、体調により就労が難しい時期があった)
- 家族構成未記載
- 借金額合計 500万円超/債権者 10社
- 原因浪費・奨学金・病気(医療費)・現金化
- 手続き自己破産(管財事件・免責許可)
- 期間依頼から終了まで約11ヶ月
- 依頼先法テラス経由で紹介された、自宅近くの弁護士事務所
- 費用管財費用は周囲の助けで一括/弁護士費用は法テラスの立替制度で月5,000円ずつ返済
- 特記事項反省文の作成を通じて過去と向き合い直した/債権者集会には10社以上のうち1社も出席せず
借金が膨らんだきっかけ|浪費・奨学金・現金化
借入の原因は、浪費に加えて奨学金や医療費、そしてクレジットカードのキャッシングからの現金化が重なったことでした。総額は500万円超、債権者は10社にのぼりました。当時は精神的に参ってしまい、仕事に行けなくなったなかで、理由のない浪費を繰り返してしまったといいます。
浪費、精神病、奨学金。500万超 10社
私の場合、当時精神的に参ってしまい、仕事に行けなくなったにも関わらず自暴自棄になり理由のない浪費を繰り返してしまったこと、何かを購入すると少し安心していたことなど、他人に話すなんて恥だと思うような理由がたくさんあったのですが、嘘をつかず、すべて弁護士先生に包み隠さずお話しました。
編集メモ:クレジットカードの現金化は、割賦販売法・貸金業法の趣旨に反するグレー〜違法な行為とされています。浪費や現金化は自己破産の免責不許可事由(破産法252条1項各号)に含まれ得ますが、たとえ該当しても、裁判所が事情を考慮して免責を認める裁量免責(同条2項)の制度があります。ナナさんのように、経緯・当時の状況・更生の可能性が考慮されて免責が許可されるケースもあります。なお、体調に関する記述はご本人の主観的な振り返りであり、医学的な診断を示すものではありません。
依頼前に心配だったこと
弁護士費用も払えないほどお金がなかった
浪費が原因の一つであるため免責が許されるか不安だった
債務整理を決断した理由|法テラス相談前の準備
返せる目安がまったく立たない極限状態のなかで、「法テラス」という制度を知り、勇気を出して問い合わせたそうです。相談前には、自分なりに把握できる範囲の債権者数や債務額を、家に届いた郵便物をかき集めてまとめ、経緯もメモに書き出して持参したといいます。
500万超の借金を抱え、スマホも強制解約、返せる目安もまったく立たず、身体を売るか死ぬかしかないとまで考えた極限状態の中、『法テラス』という制度を知り勇気を出して問合せをしました。
浪費や、クレジットカードのキャッシングからの現金化など、免責不許可事由に当てはまる内容がいくつかあったためとても不安だったのですが、自分なりに把握できる分の債権者数、それぞれの債務額をまとめ(家に届いてる郵便物をかき集めました)、またなぜこうなってしまったのかも口頭で伝え切れる自信がなかったため、スマホのメモに書き出して印刷して持参しました。
依頼した事務所について
法テラス経由で自宅から近い弁護士事務所を紹介してもらいました。第一印象では淡々とした態度に不安を感じたものの、その真面目で揺るがない姿勢が、かえって信頼につながったといいます。
担当してくれた弁護士は、第一印象は淡々と進めていく態度に勝手に怖さを感じていたが、知識に疎い自分にも分かるように説明してくれ、真面目で揺るがない姿勢に逆に信頼できると感じさせてくれた。
管財人との面談、債権者集会の前にはこの後の流れや自分が今どこのステージにいるかの説明もしてくれたため、安心できた。
音信不通のまま年数が経っていたことから、個人再生でも自己破産でも信用情報の傷は変わらないため、自己破産を目指す方針になったそうです。
手続き中に大変だったこと|債権者の整理と反省文
債権者が多く、いつ頃いくら借りたのかを整理してまとめる作業が大変だったといいます。管財事件になると言われ、管財費用は周囲の助けを借りて一括で支払い、弁護士費用は法テラスの立替制度で月5,000円ずつの返済にしてもらいました。裁判所へ提出する反省文の作成には1週間ほどかかりましたが、それが過去と向き合い直す時間になったと振り返っています。
免責不許可自由にあたる内容がいくつか自分に当てはまっていたこと
債権者が多かったため、それぞれいつ頃にいくら借金をしたのか、整理してまとめる作業が大変だった
裁判所に提出する反省文を作成するのに一週間程度かかりましたが、改めて自分の悪かったところや過去と向き合い、同時に投げやりだった自分の人生とも向き合い直せた瞬間でした。
他人に知られたくないと思うような内容ばかりの反省文でしたが、先生に『しっかり整理できており、よく書けています』と言われた時は嬉しかったです。
債権者集会と免責許可
債権者集会では、10社以上いる債権者のうち1社も出席しませんでした。裁判官からの問いかけに対し、これまでの反省とこれからの思いを話し、その1週間後に免責許可がおりたそうです。
債権者集会では、10社以上の債権者がいる中、1社も来ませんでした。
裁判官の方からは、『今回こういうことになって、今どう感じていますか?』と一言聞かれ、これまでの反省と、これからどうしていこうと思っているかをお話しさせていただきました。
それから1週間後、無事に免責許可がおりました。
『借金をするに至った経緯、当時の精神状態、そしてこれからの更正の可能性を踏まえると、免責を許可するに値する』という結果内容でした。
今の生活と気持ちの変化|真摯に向き合ったからこそ
借金や自己破産について本当に無知な状態で、調べてみた上でも、正直『無理なんじゃないか…』という状態から始まった今回の自己破産でしたが、無事に安心できる結果となりました。
弁護士先生や管財人、裁判官の方など、『しっかりして見える人』の前で自分のやってしまったことや過ちを説明するのはとても勇気が要ることでしたが、思い切って自分のすべてを見せ、反省の気持ち、やり直したい思いをまっすぐ伝えたことで、周りの人がそれに応じ助けてくれたという印象が強く残っています。
自分の人生に真摯に向き合っている人に対しては、周りの人も真摯に向き合ってくれるのだと感じました。過去の私は、自分の過ちに言い訳をつけ、周りに隠し、逃げていましたから…
借金や返済について考えなくていい生活は、本当に気が楽です。返しきれない借金は、精神を、生活を蝕んでいくと、過去の自分を思い返しても本当に感じます。
日本はきっと、本気で反省し本気でやり直したいと思い行動すれば、きっと助けてくれる国なんじゃないかと思います。私のように限界を感じ間違った道にいきそうになる前に、勇気を出して正しい場所に助けを求めてみてほしいです。
今後は、今回の恩を忘れず、信用情報が回復した後もクレジットカードは作らず、もちろん借金もせず、しっかりと自分に向き合いながら、堅実に生きていこうと思っています。
LINEのオープンチャットでも何度か質問させていただき、他の方の体験や回答に何度も勉強させていただきました。本当にありがとうございました。
編集メモ:ナナさんは一時、極限状態のなかで危うい考えに追い込まれたと振り返っています。もし今、同じように「消えてしまいたい」ほど苦しい方は、お金の相談と並行して、下記の窓口にも頼ってください。あなたの状況を否定せずに受け止めてくれる人がいます。
つらい気持ち・お金のことで悩んでいる方へ|相談できる窓口
- 法テラス(日本司法支援センター):収入等の条件を満たせば、無料の法律相談や弁護士費用の立替制度を利用できるケースがあります
- よりそいホットライン:0120-279-338(24時間・無料)
- 各都道府県・政令指定都市の精神保健福祉センター
まとめ|真摯に向き合えば、社会は応えてくれる
ナナさん、体験談のご寄稿ありがとうございました。手続きを依頼したときから終わるまでの細かな感情や出来事を、ここまで丁寧にまとめていただき感謝しています。多くの方が悩みそうな点が具体的に書かれていて、参考になったり、勇気を持てる方がたくさんいると思います。
借金の話は社会的にも「タブー視」されがちで、相談しにくい問題です。それでも、ナナさんのように勇気を出して専門家に相談すれば、社会には借金問題を解決できる体制が整っている——このことを、あらためて感じさせていただきました。
債務整理をしたあとの信用情報や暮らしについては、「債務整理が終わったら|信用情報と便利な生活」の記事もあわせてご覧ください。私が運営するオープンチャット「Saims(サイムス)」では、債務整理中の方々どうしで悩みを話し合える場もあります。ナナさんも活用してくださっていたように、ひとりで抱え込みそうなときは、そうした場所を頼ってみるのも良いかもしれません。


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