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債権者ピックアップの手順とチェックリスト|完璧じゃなくてOK

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債務整理の相談前に債権者をピックアップする手順とチェックリスト|完璧じゃなくてOK

こんな方へ

債務整理を相談したいけれど、「どの借金がいくら残っているか」を正確に把握できていない。仕事も忙しく、借金のことを考えるだけで気が重くなり、結局何もできないまま日が過ぎていませんか。

「準備不足のまま相談に行って無駄になったらどうしよう」「大事な借金を伝え忘れたらどうなるのだろう」という不安から、一歩が踏み出せない方は少なくありません。

結論

相談前に、すべての借金を紙とペンで完璧にリストアップする必要はありません。まず把握しておきたいのは「手元のカード・スマホ・郵便物にある借金」だけです。これだけなら5〜10分で十分洗い出せます。

手元でわからない分は、後述する方法で自分でも信用情報機関に開示請求すれば確認できます。大切なのは「完璧な準備」より「今わかる範囲を正直に伝えること」です。むしろ手続きの種類によっては、後から借金が見つかっても法律上の不利益がまったく出ないケースもあります。

とはいえ、伝え忘れが手続きの結果を左右する場面もあるため、どこまで自分で準備すべきかは状況によって変わります。この記事では、5分でできる簡易ピックアップの手順と、時間があるときに使える網羅チェックリスト、そして「なぜ伝え忘れが問題になるのか」を手続き別に整理します。

相談前に、どこまで準備すればいい?
  • 手元のカード・スマホの分割・借入だけ思い出せる:それだけで初回相談は十分進められます。正確な金額や漏れが心配な場合は、自分で信用情報機関に開示請求すれば確認できます。
  • 「昔借りていたが返済していない」「督促が来ていない古い借金」がある:時間が経過していても債権者リストから外さないでください。金額が不明でも「借りていた事実」だけメモしておけば十分です。
  • 家族・知人・勤務先からの借入がある:法律上は借金の一種として扱われる可能性があります。金額を覚えていなくても、相手の名前だけは必ず伝えてください。
  • 自己破産・個人再生を考えていて、あえて一部の借金を隠したい:この考え方は最も危険です。特に自己破産では、隠す意図があったと判断されると借金全体が免責されなくなるリスクがあります(詳細は後述)。

なぜ「完璧じゃなくていい」のか

債務整理の相談は、家計簿のように整理されたデータを持ち込む場ではありません。専門家が最初に確認したいのは、おおまかな借金の規模と、あなたが今どれくらい困っているかです。正確な残高や契約年月日を今すぐ全部揃える必要はなく、わからない部分は「わからない」と伝えれば大丈夫です。心配な場合は、自分で信用情報機関(CIC・JICC・全国銀行協会)に開示請求すれば、契約中の借入状況を確認できます。

ただし「わかっている借金をあえて黒字化させて隠す」ことと、「わからないから伝えられない」ことは全く別の話です。次の章で、なぜこの違いが手続きの結果に直結するのかを説明します。

手続き別に見る「伝え忘れ」の重み

実は、債権者の伝え忘れがどれだけ問題になるかは、選ぶ手続きによって大きく異なります。この違いを知っておくと、「なぜ専門家がここまで確認したがるのか」が理解しやすくなります。

任意整理

法律上のペナルティはない

任意整理には「債権者平等の原則」がなく、対象にする債権者を自分で自由に選べます。除外した債権者には単に元の契約通り返済を続けるだけで、法律上の不利益はありません。

個人再生

手続きの段階次第で対応が変わる

再生手続開始決定前なら訂正は自由です。開始決定後〜書面決議前であれば、債権者に届出を促せば救済できる場合があります。書面決議後に発覚すると、原則として追加はできません。

自己破産(過失)

原則、その借金は免責されない

うっかり忘れていた借金は、破産法253条1項6号により原則「非免責債権」となります。ただし忘れたことに債務者の過失がない場合や、その債権者がすでに破産を知っていた場合は例外的に免責されることもあります。

自己破産(故意)

借金全体が免責されない可能性

意図的に借金を隠して債権者名簿を提出した場合、破産法252条1項7号の免責不許可事由に該当し、隠した借金だけでなく、他のすべての借金の免責が認められなくなるおそれがあります。

任意整理を考えている方への補足

任意整理に法律上のペナルティがないからといって、伝え忘れが無関係というわけではありません。専門家は「対象にする借金」だけでなく「家計全体の返済能力」を見て、無理のない返済計画を組みます。ある借金の存在を知らないまま計画を立てると、その借金の返済も合わせた実際の家計と、専門家が組んだ計画がズレてしまい、結果的に和解した条件を守れなくなることがあります。法律上のペナルティがなくても、正直に全部伝えることが、後で無理な返済計画にならないための一番の対策です。

まずやること:5分でできる「ざっくりピックアップ」

完璧を目指さず、まずは手元にあるものだけ確認しましょう。この手順だけで、多くの方は主要な借金の8〜9割を洗い出せます。

文字でリスト化しようとすると手が止まりやすいので、「写真を撮る」「スクショをとる」だけで完了という感覚で進めてください。あとで見返せれば十分です。

①財布・カードケースの中身を全部出して、裏面も並べて写真を撮る

クレジットカード、消費者金融のカード、信販会社のカードなど、持っているカードを全部出して並べ、スマホで表面・裏面を写真に撮っておきます。裏面には発行会社名や電話番号が載っているため、後で見返すだけで十分です。使っていないカードも忘れずに含めてください。

②スマホの決済アプリ・銀行アプリを開いて、一覧画面をスクショする

各カード会社・消費者金融のアプリ、ネットバンキングにログインし、利用中のローン・キャッシングの一覧画面をそのままスクショしておきます。残高や次回引落し日が一発で残ります。ログインできない場合は、次のステップの郵便物・メールで代用できます。

③直近1〜2ヶ月の郵便物・メールも、開封せずにまとめて写真を撮る

請求書、支払い催告状、督促状が届いていないか確認します。中身を一つ一つ確認する必要はなく、封筒を並べて写真を撮るだけでも十分です。存在を忘れていた借金ほど、督促の郵便物で気づくケースが多いです。

④家族・勤務先からの借入がないか思い出して、メモアプリに入力する

正式な契約書がなくても、法律上は借金として扱われる可能性があります。金額があいまいでも、スマホのメモアプリやメモ帳に借りた相手の名前だけ入力しておきます。

写真・スクショの活用方法

撮った写真・スクショは、スマホのアルバムに「債務整理用」などのアルバムを作ってまとめておくと、相談当日に見せながら話せるので便利です。文字に起こすのは、あとでメモアプリにまとめて入力すれば十分です。

この4ステップをメモしながら整理したい方は、無料の相談メモツールを使うと紙とペンより早く簡単に整理できます。
持参メモを作ってみる

時間があるときに使う:網羅チェックリスト

5分ピックアップで大まかな全体像がつかめたら、余裕があるときにこのチェックリストで漏れを確認してください。特に「忘れがちな債権者」は要注意です。

クレジット・ローン関連
  • クレジットカード各種(複数枚持っている場合は全て)
  • 消費者金融(キャッシング・カードローン)
  • 銀行カードローン
  • 信販会社のショッピングローン・リボ払い
  • 車・バイクのローン
  • 奨学金(日本学生支援機構含む)
分割払い・後払い・滞納料金
  • 携帯・タブレットの分割払い残高
  • 家具・家電の分割購入
  • ネットショッピングの後払い・分割サービス
  • サブスクリプションサービスの未払い
  • 家賃の滞納
  • 電気・ガス・水道の滞納
  • 通信費(インターネット・固定電話)の滞納
  • NHK受信料の滞納
  • 生命保険・自動車保険料の未払い
税金・社会保険(原則、任意整理・個人再生・自己破産どれでも減額対象外)
  • 住民税・固定資産税等の未払い
  • 国民健康保険・厚生年金の未払い
  • 介護保険料の未払い
個人間・その他の借入
  • 家族・友人からの借入
  • 勤務先からの借入・前借り
  • 誰かの保証人になっていて、代わりに支払いを求められている(求償債務)
  • 慰謝料・養育費の未払い
  • 病院の治療費・入院費の未払い
  • 学習塾・習い事の月謝の未払い
  • 個人事業主・フリーランスとしての未払い(業者への支払いなど)
特に忘れがちな債権者(要チェック)

次に当てはまるものは、本人が「もう関係ない」と思い込んでいて忘れやすい借金です。心当たりがあれば必ず含めてください。

忘れがちな債権者チェック
  • 連帯保証人になっている契約(自分が直接借りていなくても対象)
  • 解約済みのカードに残っている未払い残高
  • 「もう返済していないから終わった」と思っている古い借入
  • 督促が来ていないだけの、返済を止めている借金
  • 誰かに名義を借りられている(名義貸し)債務
  • 会社の社内貸付・退職金の前借り
  • 信用保証協会・保証会社が代わりに払った後の請求(代位弁済)

正確な金額がわからないときは、自分で信用情報機関に開示請求できる

「昔借りたが正確な残高がわからない」「本当に忘れている借金がないか確証がない」という場合は、読者自身が信用情報機関に開示請求すれば契約中の借入状況が確認できます。窓口は3つあります。

機関名主な対象開示方法
CICクレジットカード・信販系電話・インターネットで開示
JICC(日本信用情報機構)消費者金融系郵送での開示申込(本人確認書類が必要)
全国銀行協会(KSC)銀行・カードローン系郵送での開示申込(本人確認書類が必要)

CICはネットで即日〜数日程度、JICC・全国銀行協会(KSC)は郵送での開示申込となり、本人確認書類の準備が必要です。3機関とも本人からの開示請求が基本のため、時間があるときに自分で申し込んでおくと、相談時に正確な情報を持って臨めます。

それでも不安なら、相談前にこの2つを使ってください

「紙に書き出しても、これで足りているか不安」「相談で何を聞かれるかわからないまま行くのが怖い」という方は、次の無料ツールで事前に整理しておくと、相談当日の時間を有効に使えます。

債務整理の面談で何を話すか整理したい方は、持参メモが作れる無料ツールで当日話す内容を事前に準備できます。
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今の借金の状況がどのレベルか把握したい方は、3分診断で体験談や相談メモと合わせて確認できます。
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「相談=怒られる」ではありません

準備が不完全なまま相談することを怖がる方は多いですが、弁護士・司法書士は依頼者を責めるために相談を受けているわけではありません。むしろ情報が少ない状態からヒアリングして整理するのが専門家の仕事です。相談で怒られることはないという点は、こちらの記事でも詳しく解説しています。

相談が怖いと感じる方は、弁護士が怒らない理由を先に読んでおくと不安が減ります。
相談は怖い?弁護士が怒らない理由を読む
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債権者の整理に不安があるまま抱え込まず、専門家に相談しましょう

「これで全部合っているか」「伝え忘れがあったらどうなるか」といった不安は、専門家に直接確認するのが一番確実です。開示請求で調べきれなかった分も、相談の中で一緒に整理できます。

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相談だけなら費用はかかりません。まずは今の状況を話すところから始められます。

まとめ
  • 相談前に借金を完璧にリストアップする必要はない。まずは手元のカード・スマホ・郵便物だけ5分で確認すれば十分。
  • 正確な残高や忘れている借金が心配なときは、自分で信用情報機関(CIC・JICC・全国銀行協会)に開示請求すれば確認できる。
  • 伝え忘れの重みは手続きによって違う。任意整理は法律上のペナルティがないが、個人再生・自己破産は段階や過失の有無によって免責に影響することがある。
  • 「わからないから言えない」のと「知っているのに隠す」のは全く別。正直に今わかる範囲を伝えることが最善の対策。
  • 不安なら無料ツールや3分診断で事前に整理し、そのまま無料相談に進むのが最も確実な近道。

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