個人再生の流れを15ステップで解説|今あなたがどの段階かひと目で分かる進行表
「個人再生を頼んだ(または頼もうとしている)けど、これから何がどんな順番で進むのか分からない」「今、自分は全体のどのあたりにいるんだろう」「いつになったら終わるのか、先が見えなくて夜も眠れない」——仕事帰りや布団の中で、そんな検索をしていませんか。
先に結論を言うと、個人再生は「依頼 → 申立て準備 → 開始決定 → 計画案 → 認可 → 返済開始」という大きな流れが決まっており、相談から返済開始まで、おおむね1年〜1年半が目安です。全体像さえつかめれば、「今どこにいて、次に何をすればいいか」が見えて、不安はかなり軽くなります。
個人再生の流れは、大きく分けると「①弁護士に依頼して督促を止める」「②申立ての準備をする(3〜6か月)」「③裁判所で手続きが進む(約6か月)」「④認可されて、翌々月ごろから返済が始まる」の4フェーズです。
このうち、あなたが主体的に動くのは主に②の準備段階です。ここで家計収支表・必要書類の準備・履行テスト(返済の予行演習)をきちんとこなせるかが、住宅を守れるか・計画が認可されるかの分かれ目になります。以下の進行表で、まず自分の現在地を確認してください。
- △まだ弁護士に依頼していない → 督促・差押えのリスクがある最も不安定な段階。まず相談で流れを確認するのが最優先
- ◯依頼済みで、書類集め・家計収支・積立の最中 → あなたの頑張りどころ。ここを乗り切れば裁判所手続きへ
- ◯申立てが済み、開始決定・計画案・認可を待っている → 主役は裁判所。積立を継続しつつ結果を待つ段階
個人再生の流れ【15ステップ一覧表】今どこにいるか探してみてください
まずは全体を一枚の表で。細かい日数は裁判所や事案で前後しますが、東京地裁の標準スケジュールを基準にした目安です。「主役」の欄で、その段階であなたが動くのか、弁護士や裁判所が動くのかが分かります。
| 段階(ステップ) | 時期の目安 | 主役 |
|---|---|---|
| ① 弁護士に相談・依頼(受任契約) | スタート地点 | あなた+弁護士 |
| ② 受任通知の発送・督促の停止 | 依頼当日〜1週間 | 弁護士 |
| ③ 債権調査・借金総額の確定 | 1〜3か月 | 弁護士 |
| ④ 必要書類の収集・家計収支表の作成 | 依頼後〜申立てまで継続 | あなた |
| ⑤ 履行テスト(積立トレーニング)開始 | 申立て前後〜約6か月 | あなた |
| ⑥ 裁判所へ申立て | 依頼から3〜6か月後 | 弁護士 |
| ⑦ 個人再生委員の選任/三者面談(委員・弁護士・あなた) | 申立て直後 | 裁判所(選任)/あなた+弁護士+委員(面談) |
| ⑧ 再生手続の開始決定(官報掲載) | 申立てから約1か月 | 裁判所 |
| ⑨ 債権届出・債権額の確定 | 開始決定から約1〜2か月 | 裁判所+債権者 |
| ⑩ 再生計画案の作成・提出 | 開始決定から約3〜4か月 | あなた+弁護士 |
| ⑪ 書面決議/意見聴取 | 提出から約2〜4週間 | 裁判所+債権者 |
| ⑫ 再生計画の認可決定 | 申立てから約6か月 | 裁判所 |
| ⑬ 認可決定の確定(官報公告) | 認可から約1か月 | 裁判所 |
| ⑭ 返済(弁済)の開始 | 確定の翌月〜翌々月 | あなた |
| ⑮ 完済・手続き終了 | 原則3年(最長5年) | あなた |
内訳の目安は、「依頼〜申立て準備」に3〜6か月+「申立て〜認可確定」に約6か月。そこから返済が始まり、原則3年(特別な事情があれば最長5年)で完済すればゴールです。書類集めが早く進むほど、全体も早く終わります。
【最重要】あなたが動くのは「準備段階」=ステップ④⑤⑩
15ステップのうち、あなた自身が主体的に手を動かすのは、実は限られています。ここを丁寧にやることが、住宅を守り、計画を認可してもらう近道です。段階ごとに「あなたがやること」と「弁護士に確認すべきこと」を整理します。
必要書類の収集・家計収支表の作成
あなたがやること:給与明細・源泉徴収票・通帳のコピー(過去1〜2年分)・保険や車などの財産資料を集め、毎月の家計収支表をつける。
弁護士に確認すること:「うちの場合、どの書類が必要?」「使途不明金や赤字が出たらどう書けばいい?」を早めに聞く。ここでの正直さが後々効いてきます。
履行テスト(積立トレーニング)
あなたがやること:実際の返済予定額と同じ金額を、毎月決まった口座に積み立てる「予行演習」。これで「本当に返済を続けられるか」を裁判所に示します。
弁護士に確認すること:「毎月いくら積み立てればいい?」「いつから始める?」。振込を忘れると計画の信頼性が下がるため、確実に続けることが重要です。
再生計画案の作成・提出
あなたがやること:弁護士と一緒に「いくらを何年で返すか」の計画を固める。内容の確認と、資料の追加提出に協力する。
弁護士に確認すること:「私の最低弁済額はいくら?」「住宅ローン特則を使えるか?」。提出期限は厳守で、1日でも遅れると手続きが打ち切られる恐れがあるため、締切は必ず共有を。
面談の同席と、裁判所が主役の段階は「待つ」のが仕事
あなたがやること:⑦の三者面談(再生委員・弁護士・あなた)では、資産や家計・返済の見通しを聞かれるので正直に答える(弁護士が同席するので心配は不要)。開始決定(⑧)・認可(⑫)など裁判所が動く段階では、基本は積立を続けながら結果を待つ。
弁護士に確認すること:「面談では何を聞かれる?」「今どの段階?」「次に私が動くのはいつ?」。不安なときこそ、進捗を聞いて現在地を確認しましょう。
住宅を守りたいなら「住宅ローン特則」が使えるかが最大の分かれ目
この記事を読んでいる多くの方の本当の目的は、「借金を整理しながら、家だけは手放したくない」ことだと思います。個人再生には、それを可能にする住宅資金特別条項(住宅ローン特則)という仕組みがあります。
これを使うと、住宅ローンは今までどおり払い続けて家を残しつつ、それ以外の借金だけを大幅に減額できます。他の借金が5分の1程度になるケースもあります。ただし住宅ローン自体は減額されず、全額返済が前提です(返済期間の延長などで負担を調整することは可能)。
主な条件は、①本人所有で自分が住む住宅であること ②住宅ローンのための借入であること ③その住宅にローンの抵当権が付いていること ④住宅ローン以外の抵当権が付いていないことなど。特に、保証会社が代位弁済してしまった場合は「代位弁済から6か月以内の申立て」という期限があり、ここを逃すと家を守れなくなる恐れがあります。心当たりがある方は一刻も早い相談を。
「自分の場合の流れ」は、個別に確認しないと分からない
ここまでで全体像はつかめたと思います。ただ、あなたが住宅を守れるか・最低いくら返すことになるか・どのくらいの期間で終わるかは、収入や財産、借金の内容によって一人ひとり違います。まだ依頼できていない方は、まず弁護士に相談して「あなた専用の流れ」を確認することを強くおすすめします。督促に追われている段階なら、依頼した時点で取り立てが止まり、それだけでも心が軽くなります。夜眠れないほど不安を抱え込む前に、一度話してみてください。
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よくある質問
依頼してから返済が始まるまで、結局どのくらいかかりますか?
目安は相談から返済開始まで1年〜1年半です。内訳は「依頼〜申立て準備」で3〜6か月、「申立て〜認可の確定」で約6か月ほど。書類集めや家計収支の準備がスムーズだと、全体も早く進みます。
今、自分がどの段階にいるのか分からず不安です。どうすれば?
遠慮せず担当の弁護士に「今どの段階ですか?次に私が動くのはいつですか?」と聞いてください。進捗を確認するのは当然の権利です。まだ依頼していない場合は、上の一覧表の①より前=スタート前の段階になります。
手続きの間、督促や取り立ては止まりますか?
はい。弁護士に依頼すると、通常は当日〜数日で債権者へ受任通知が届き、それ以降は本人への直接の督促や取り立てが止まります。これが「まず依頼する」ことの大きなメリットです。
住宅ローンが残っていても、家を残せますか?
住宅ローン特則の条件を満たせば、住宅ローンは払い続けて家を残しつつ、他の借金を減額できます。ただし条件や期限(特に保証会社の代位弁済から6か月以内)があるため、家を守りたい方は早めの相談が肝心です。
積立(履行テスト)を1回忘れてしまいました。大丈夫ですか?
1回の遅れですぐ手続きが失敗するわけではありませんが、積立は「返済を続けられる証明」なので、続けることが大切です。忘れた場合はすぐ担当弁護士に伝え、指示を仰いでください。放置が最もよくありません。
- 個人再生は「依頼→準備→開始決定→計画案→認可→返済開始」の流れ。相談から返済開始まで1年〜1年半が目安
- 15ステップ一覧表で、まず「今の自分の段階」を確認する。主役があなたか裁判所かで、やることが変わる
- あなたが主体的に動くのは④書類・家計収支、⑤履行テスト、⑩計画案。ここが住宅を守り認可を得る近道
- 各段階では「今どの段階か」「次に私が動くのはいつか」を弁護士に確認するのが不安解消の一番の近道
- 家を守りたいなら住宅ローン特則が使えるかが最大の分かれ目。代位弁済から6か月の期限に要注意
- まだ依頼していないなら、まず相談を。依頼で督促が止まり、自分専用の流れが見えて不安が軽くなる


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